16_05_31
9・10日目

依頼主さんの方針も決まりました
ピックアップを移植して電装系を進めていきましょう



今日の作業は木蔵さんの工場内で行っています
木蔵さんのイベントにギターを出展しているものでして
自宅で作業ができないためです

さてさて、まな板にサーキット類を仮止めして
ワイヤリングしていきましょう

例の錆だらけのポットも交換してほしいとのことですので
ポットもすべて交換します
基本的にはキャパシタ以外はすべて交換です

ポットは全てCTS製の500kΩです
ボリュームにBカーブ、トーンにAカーブを使います

サウンドハウスさんから調達しました

ギブソンのロゴは入っていませんが
一応純正ですかね

 

このようにポットの向きなどを粗方決めてからワイヤリングしていきます

こうして見てみると、ネックサイドのピックアップ以外は全て新品ですね
今後何年もボディーから外されることが無いと思いますので
将来を考えて、ってことです

オリジナルのワイヤリングと同じやり方でワイヤリングを進めます

実はもっとシンプルにワイヤリングすることも可能なのですが
ここはオリジナルに準じてワイヤリングします

プッシュバックのワイヤー使いまくっています
ナイロン皮膜のワイヤーは一切使っておりません!

オリジナルと同じようにワイヤリングするとこんな感じです

アースワイヤーを全く使っていませんね
その分プッシュバックワイヤーを多用しています

唯一アースワイヤーを使うのはテールピースにアースを落とす部分だけです
写真には写っていませんが後からワイヤリングします

それではボディーに組み込んでいきましょう

まずはネックサイドのピックアップをマウントしてブリッジサイドの穴からワイヤーを出しておきます
この状態で他のサーキットに半田します

問題はどうやってワイヤリングを施したサーキット類をボディーのマウントするかです

レスポールあたりだと後ろからサクッとマウントできるのですがそれが出来ません
全てのサーキットをブリッジサイドの四角い穴から入れ込む必要があります
なので、水糸をそれぞれの穴から四角い穴に通しておいて
その水糸をポット類に結び引き出していきます

なんだか大変なことになっています

たぶんこれでうまくいくはずです
うまくいってもらわないと困ります!

いやー、苦戦しましたが何とかマウント出来ました

 

今度はテールピースにアースワイヤーを半田します

テールピースの金属質量が大きいので
事前にバーナーで温めておいてから半田します

テールピースにアースを落としたならばボディーに取り付けて次の作業に進みます
取り付けビスも交換しました、ストラップピンがゴールドだったのでビスもゴールドにしときました

それはそうと、テールピースのストラップピンが収まる穴なのですが・・・ん?

ストラップピンの方が大きいですね
ロック式のストラップピンに交換してあるため弊害が起きているようです
うーん、どうしましょうか

袋に入っているのが通常のストラップピンです

こうやってみると大きさが異なるのが一目瞭然ですね

もともとストラップピンを固定していたビスもすごいことになってます

ボディーエンドのビスに至っては太めのビスの頭を削って小さくしてねじ込んでありました
おそらく、ボディー側の穴がバカになったために太めのビスを使ったものと思われます

今回その穴もふさぎましたので通常のサイズ、袋に入っているビスで取り付け可能です
ストラップピンのゴールドに合わせてゴールドのビスをを使います

んでもってテールピースの穴には革製のストラップピンワッシャーをスペーサー代わりに使ってみます

とりあえずセンターに3mmの穴をあけます

んでもって、革のワッシャーを装着

これでストラップピンを取り付けた時のおさまりが安定するはずです

ここで問題発生
既に加工されていますが、ストラップピンの取り付け部が大きくて
テールピースを取り付けたビスに干渉してしまいます

今後、通常のストラップピンに交換する可能性を考えると
いまさら穴をあけ直すこともできません
なのでビスに干渉する部分を削りました

取り付けるとこんな感じです

まあ、結果オーライってなところでしょうか

さあ、今度はネックサイドのピックアップカバーを何とかしましょう

この穴ですね、ネットにて探しまくったのですが同じものがありません
なので修理します

修理に使うアイテムはこいつです

通称「プラリペア」、実はこのアイテム20年以上も前から愛用しております
プラモデルを本格的に作っている方なら間違いなく愛用していると思います
こいつは優れものですよ

内容品はリペアパウダーとそれを固めるリキッドが主です
えーと、言葉で説明しにくいので下記の動画を参照してください

https://www.youtube.com/watch?v=jVOX3BK2e8o

なにはともあれ興味のある方は是非試してみてください
感動しますよ!!

まあ、お値段もかなり高めですけど価値はあります

ピンボケですみません

まずは表側をマスキングしておきます

っでもって裏側から穴をふさぎます

後から余計な部分は削り取るので思い切って盛り付けます

今度は表からプラリペアを盛っていきます

写真撮りたかったのですがオープンタイムが短いのでそのような暇ありませんでした

5分で完全硬化します

硬化したならばドレメルを使ってピックアップに干渉しない程度に粗方削り取ってしまいます

表の部分もヤスリを使って粗方削り取ります

ピックアップとプラリペアとでは材質が異なりますので
境目まで消すことはできません
ビニールテープを貼るよりは良いですね

材質は樹脂なのでピックよりは硬いはずなので
そこそこ耐久性はあると思いますよ

でもって全て装着

実は、コントロールノブも完全にバカになっていました
取り外したときにはポットのシャフトにテープらしき物を巻いて固定してあったのですが
このプラリペアを使て補修しておきました

ガタも無くなり安定しております

今回交換したパーツ達です

・フレットワイヤー
・ポット×4
・トグルスイッチ
・アプトプットジャック
・ワイヤリング
・ナット
・ノブポジションインジケーター
・各種ビス

でもって忘れちゃならない
・ギブソン純正P90ピックアップ

その他にも
・指板のポジションマーク×1
・ネックのバインディング

終わってみると結構大がかりでした

それではリペア後の全貌です

ボディー全体もクリーニングを施しましたので
ビンテージなりに美しく仕上がりました

ナットはご覧のとおりピカピカです

溝も依頼主さんが使っている弦の太さに合わせて溝を切っています

取れてなくなっていたポジションマークも復活
当然フレットもピカピカです

剥がれかけて割れていたネックのバインディングも新品にまき直し
ボディーのバインディングと色目が異なりますが
仕方ありませんね

ネックサイドピックアップカバーの穴も補修

各サーキット類もすべて交換

使えるものは使っています

何より、ブリッジサイドのピックアップも純正に交換

組み上げた後音出ししてみました
私的な主観ですが、ネックサイドとブリッジサイドの出力的なバランスは全く問題無いように思えました

あとは依頼主次第です

ブリッジも綺麗にクリーニング
手持ちのチューナではありますがオクターブ調整も調整済みです

ちなみに、ブリッジの駒なのですが
金属製の方がサスティーンが良いらしいです
半面、弦が切れにくいという利点もありますね

ボディーの各所も綺麗にクリーニングを施し
一見すると良く使い込まれ、良く手入れが行き届いた個体ってな感じです

このような貴重なギターを素人ごときの私に預けてくださった依頼主のカブさんに感謝いたします
本当に良い勉強になりました、経験値大幅アップです
ドラクエでいえばはぐれメタル級でしたね

個人的には上手くリペアすることが出来てほっとしております
じ後、数日をかけて試奏し、細部の調整を進めていく予定です

なにはともあれリペア完了です、結構時間かかってしまいました

2016年5月31日リペア完了

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