16_06_05

ES330のリペアが終わったと思ったら
次はEpiphone Casinoのリペアです
2日間の作業を一挙公開、んでもって完了


見た目はES330と同じですね
フルアコです

っで、どのような依頼かと申しますと
まったく音が出ないとのこと
実際にアンプに接続してみましたけど
まあ、静寂・・・・・・です

トグルスイッチをグリグリしてもノイズすら出ません

とりあえず全体観察します

この個体も相当なビンテージですね

17フレットのドットがありません

これもリペアに入っております

とりあえずサーキット類を外していきましょう

いきなりネジがバカになっています
なんだか、先が思いやられますね

ええーっと、ブリッジサイドのピックアップなのですが

なんですか、これ????

一つ、ピックアップカバーの下に敷いてある一回り大きな物は一体・・・
二つ、異様に大きなワッシャー
三つ、ピックアップカバーの塗装、しかもムラになってます

まあ、プロの仕業とは到底思えませんね
とにかくばらしましょう

うーん、何と表現すればよいのでしょう
形容しがたいですね

電装系が時間かかりそうなので
とりあえずポジションドットを先にやっつけます

ストックしてある白蝶貝のドットを埋め込んでいきましょう

5mmのドットでビンゴです

ストックがあるから良いようなもの
無ければ調達するかブランクから切り出さなければなりませんでした

エポキシに黒いパウダーを混ぜて少しだけ穴に注入!

このまま一晩放置
はみ出た部分は完全に硬化したならば削り取ります
まあ、明日にでもやっつけます

引き続きサーキット類を外していきましょう
まずはポットのノブを外していきます

うーん、これまたマスキングテープのようなものが巻いてあります

ふうぅ〜!

真ん中のスリット部分にスペースが全くありません
取り付けてあったノブのサイズが合わなくて無理くりぶち込んだって感じです

とりあえずサーキット類摘出完了です
これまた取り付けるの大変だぁ〜

それにしてもES330とはワイヤリングの仕方がまるで異なります
ES330はボディーのFホールから線が見えないようにワイヤリングされていましたが
こいつはどうやってもFホールから破線が見えてしまうのです

まあ、オリジナルのワイヤリングの可能性は低いです
理由は後ほどってことで

さあ、ネックサイドもブリッジサイドもノイズすら出ないとなると
シールドのアプトプットジャックからトグルスイッチの間での故障が濃厚ですね

不具合箇所を早々に発見しました!
シールドジャックからのホットがトグルスイッチ部で断線してます
これじゃあノイズも出ないはずです

これだとシールドをつないでいないのと同じですからね

断線した部分を良く観察してみると
腐食が進んで断線したようです
ビンテージにはこのようなトラブル多いんですかねぇ

 

早々に半田していきましょう

赤丸の部分ですね

半田し終わったのでテストです

アンプにシールドをつないで音出し試験です
ピックアップのポールピースをドライバーでたたいて確認します

サクッと音が出るようになりました、

ほかのパーツを観察していきます

これはボリュームポットです

これはトーンポット

上の写真と良く見比べてみるとギザギザの山の数が異なります
上はポットのスプラインは24山
このポットのスプラインは18山です
このスプラインに合ったノブを付けなければいけないわけですね
ちなみにこのギターについていたノブは全てスプラインが24のノブでした

上のポットはCTSのポットです
このポットは不明・・・
といいますかポットの種類が4っつとも全部違う種類の物が付いていました

完全にいじってます、それもかなり乱暴にです

キャパシタはオレンジドロップ

223Jの文字が見えるので
容量は0.022uFの400ボルト

ハムバッカーに取り付ける標準的なキャパシタですね

左はへそ付きのポットです、CTSですね
右はへそ無しのポット、メーカーは不明!!!

ピックアップを載せるベースですが
ボディーに取り付ける耳の部分がありません!

というか、何ですかこの仕上げは!!!!
半田でロウ付けしてあります
一体何の目的でこのような加工を施したのか謎です

プロの仕事だとしたら怒りますよ!

このままだとボディーにマウントできませんね
何とかしましょう

ベースを取り外してみるとまたまた謎!!

何ですかこの木片は??
何をやりたいのか意味不明です

しかもポールピースのねじ山が2本バカになってます

指でつまんで引っ張ると抜けてきます
ポールピースの高さ調節はアウトです

 

アプトプットジャックのアースの半田も怪しいので補強しておきます

さあ、このベースどうしましょう
いくらなんでもこれは酷すぎます

・・・・・・・・・・・作るか

ってなわけで歩いて5分のホームセンターでブラス製の板を購入

この板でピックアップベースを作っていきます

ES330から採寸した図面をスプレーのりを使ってブラスの板に張り付けます

一般家庭には必ずある二ブリングツールを使って切り出していきます

こんな感じでバチバチ切っていきます

切り出し完了

ただの紙に見えますね

ひっくり返すとこんな感じです

若干バリがあるのでやすりで削っておきます

それでは曲げ加工を施します

これまた一般家庭では必須アイテムの万力です
こいつを使って加工していきます

両翼の曲げ加工は完了です

ついでに穴も開けておきましょう

穴開け完了
問題なくピックアップもマウントできます

今度は小さな万力を使って耳の部分のを曲げていきます

それにしても次から次へと道具が出てきます
どれだけ投資していることやら・・・・病気ですねぇ

さあ、どうだ!

グロメットの穴の位置が異なりますがピックアップからのワイヤーの出具合だとこっちの方が良いはずです

あとはマグネットを押さえる突起部分を付ければ完璧ですね

んじゃ、突起部分を付けていきましょう

ご覧のようなストレートポンチで叩いて突起を作っていきましょう

ピックアップベース完成です

ちなみにピックアップベースに使用できる金属は非鉄金属です
磁石が付く金属だとNGですね
通常はスズか亜鉛、先日購入したP90にはブラスが使われていましたね
ちなみにブラスは銅と亜鉛の合金、真鍮ですね

なんか豪華に見えます

それではピックアップを載せていきましょう

グロメットを付けてワイヤーを通して組み上げていきます

これでボディーにマウント出来ます

ばらす前についていたスペーサーのようなものは不要だということなので
この状態で取り付けます

良く見ると過去にハムバッカーを取り付けた形跡があります
エスカッションを取り付けたと思われるビスの跡が4ヶ所
んでもってネック側にザグリが施されていますねぇ〜

取り付け完了!

ピックアップカバーは新品を使いました
ES330をリペアした際にフランスから輸入していた物です
結局純正P90にはポールピース穴のピッチが微妙に合わなくてNGでした
このピックアップには若干の加工でビンゴだったので使いました

これでサーキット周りはOKです

次はというと

なんでも4弦がビビりまくるということなので調べてみると
ナットが低くて1フレットに接触寸前です

ナット低すぎです

新たにナットを作る元気もないので
底上げすることにしました

とりあえず添木をしてナットを外します

簡単に外れました

ん?4・5・6弦のあたりに紙が・・・
これもナットの高さを調整するために挟んだのでしょう
密度の低い物を挟むとナットそのものが振動してサステーンに影響してくるはずです
これはNGですね

さあ、どうやって底上げしましょう!

金属を挟むという手もありますが
出来ればナットに完全に密着させたいですね

あれを使いましょう!
まずはマスキングテープで周りを巻いてしまいます
こんな感じで!

はい、あれです、プラリペアです

これだとナットと完全に密着しますね
完全に硬化したならば削って厚さを調整すればよいのです

とりあえず硬化を待ちましょう

待っている時間ももったいないので
昨日しこんだポジションどっとでも仕上げておきます
サンドペーペーではみ出た部分をフラットにしていきます
レモンオイルを付けて更にサンディングします

はい、完了

若干色目が異なりますね
そもそも天然の貝って変色するんでしょうか?
変色しないとしたらこのポジションドットはもしかしてパーロイド?

さあ、プラリペアも硬化したようです

マスキングテープを外して底上げした部分の厚さを調節していきます

最初はこのくらいで、1mはありますね
たぶん高すぎです
ナットが付いていた部分もフラットにしておきます

それにしてもフレットがかなり減っていますね

うーーーーーん、どうしよう
この手のフレットを交換するとなると時間がかかります
なにより、オーナーさんから依頼にフレット交換は入っていません
しかしこのままだとデットポイントは解消しそうもありませんね

・・・・・・・・・・・・決心!

幸いこのギターに付いていたフレットはジャンボでクラウンが高めのフレット
なのですり合わせで何とかしましょう

写真に写っているのは四角い金属パイプです
裏面には水ペーパーが張り付けてあります
こいつでフレットのすり合わせをしていきます
水ぺーぱーを張っている面はフラットにしてあります

個のフレット、打ち直してありますね
赤い部分はすり合わせをしてもヤスリが当たらなかった部分です
つまり歪んでいるということです

 

ここもヤスリが当たりません
そもそもこんなところ減るはずがありませんね

えーっと、どういうこと?
素人仕事にも程があります、酷すぎです
サーキット周りと言い、フレット回りと言い、相当乱暴にいじくり回していますね

とりあえずすり合わせを進めて磨いていきます

細部は略ってことで
ES330参照してください

とりあえず依頼された部分は全てリペアしました

ピックアップカバーも新品で良い感じです

ハムバッカーを取り付けた際にざぐった部分が
ピックアップカバーから少しはみ出ています、残念!

ポジションマークもご覧んのとおりです
フレットもピカピカ

ナットも0.5mほど底上げしてあります

 

これが交換した部品です、不要な物もありますけどね

再びケースに収まりました

何日か試奏を繰り返して細部調整を進めていきます
取り合えずリペア完了です

概ね2日仕事でした!

実は次のリペアが控えています
なかなか自分のギターを作ることが出来ませんねぇ

次回予告

初のベースギターリペアですよ!